二世帯住宅とリフォーム

注文住宅で新築を建てて、しばらくしてからリフォームをすると言うことは、決して少ないことではありません。特に二世帯住宅の場合、世代が違う世帯が共同で生活することも多いため、暮らしてみると様々な不便、トラブルの種となるようなことが見つかることはよくあることです。それがリフォームで解消できるものであれば解消するに越したことはありません。では、どのようなことに対してリフォームが必要になることが多いかと言うと、まずは設備についての問題です。たとえば注文住宅を建てる際に、共同で使用することを想定していたためキッチンをひとつしか設置していなかったとします。しかしいざ二世帯で生活を始めてみると、キッチンを共同で使用するのに不便が生じたと言う場合には、キッチンをもうひとつ増やすためのリフォームが必要となります。キッチンに限らず、トイレや浴室、リビングなどもこれに該当します。ただ単に部屋を増やす、スペースを増やすと言う場合には、リフォームは比較的、手軽に行えます。ただキッチンやトイレ、浴室など水回りの場合は、水道管の配置、増加も検討しなければならないことも多いため、リフォームが難しくなりやすい傾向にあります。ですからできるだけ、新築で建てる際にあらゆる事態を想定しておくことが求められます。それから断熱、騒音に対するリフォームです。世代が違う世帯の場合、生活時間に違いが発生することも珍しくありません。

そうすると、片方の世帯は寝ているのに、もう片方の世帯は活動中で、その生活音が騒音になり得ると言うこともあります。また断熱に関しては、上階は夏場は暑くなりやすいです。しかしだからと言って断熱をしっかりしすぎると、冬場に一階の暖気が届きにくいと言うことにもなりかねません。騒音に対しては専用のマットを床に敷くとか、上階と下階を変更して生活してみると言ったことでトラブルを回避できることもあります。しかし根本的な解決を望む場合には、専用のリフォームが望ましいです。断熱の場合は、実際に生活を始めてみないとどれくらいの暑さになるか、冬場はどれくらいの寒さになるかはわからないものです。

ですからできるだけ、新築の段階で効率の良い温度調節の方法を採用しておくことが望ましいです。また意外なところでは、移動の大変さを解消するリフォームが必要になることも多くあります。特に上階に高齢の世帯が住む場合、加齢によって階段の昇り降りが困難になる、危険が伴うようになると言うこともあります。それを解消するために家庭用エレベーターなどを導入するリフォームを行うと言った具合です。